以下の内容は院長の林が執筆しています「文責:星の原クリニック院長 医学博士 林 俊」
サージトロン(電気メス)によるイボ治療の症例写真
以下の症例は当院の【サージトロンでのイボ治療】です、現在はより低侵襲の【エクセルV】での治療も行っています、詳細は当院のイボ治療のページを御覧ください
両側の足の底の大きな尋常性疣贅
20歳の女性で、約4年前に発症した左足踵のイボです。患者さんのお父さんは医師です、2年間液体窒素を1〜2週間に1度の頻度で行なっていました。その後2年間ブレオマイシンの治療を合計4年間行いましたが改善しませんでした、左踵以外に親左親指の近くの2箇所、更に逆の右足の底部にまでイボが拡散しました。
- 両足を同時に手術すると日常生活に支障が大きいため、ます初めに左足踵と小指の2箇所の治療を行いました。
- 長い治療歴とブレオマイシン治療の為、瘢痕が著明で正常部位と病変部の境界はハッキリしません。
- 《左》術前マーキング、白くなっているのは麻酔のためです。
- 《中央》取り残しがないようしっかりと病巣を切除します。
- 《右》術後1ヶ月、上皮形成が終了しましたがまだ発赤が目立ちます。
31歳男性・両手の指の3箇所の尋常性疣贅
2年前から左手人差し指と親指、左手親指に多発性の尋常性疣贅、20回以上液体窒素の治療を受けたが改善しませんでした。 両手の多発性であるため無理せずに3回に分けて治療する計画を立てました
〈1回目〉右手親指の手掌側の2箇所の治療(3/22)
まず、右手の親指の2個のイボから治療しました。
- 《左》術前は右手親指に大小2個のイボを認めます。
- 《右》1ヶ月、少しカサブタが残っていますがほぼ完治しました。
〈2回目〉右手第二指・爪周囲のイボ(4/7)
1回目の手術から2週間です、右手親指の傷は完治していませんが右手人差し指の爪周囲の手術をすることになりました。
〈3回目?〉左手親指・爪周囲の尋常性疣贅(4/22)自然消失例
更に2週間後、左手・親指の爪周囲の手術を予定していましたが2回めの手術後、勝手にポロポロと剥けてイボが取れたのとのことです。
- 未治療の左親指の爪周囲にイボがあります。
- 2回目の手術後、ポロポロと皮が剥け始めて2週間で自然消失しました。
9歳時の左足の親指のイボ
4年前に発症した左足親指のイボです、毎週、液体窒素の治療に通院していましたが改善せず、患児が精神的に持たなくなってしまし、青森から来院なさりました。写真以外に足底や手の親指にも数箇所イボが転移していました、全て取ると術後の管理が大変ですので、大きなイボのみを切除しました。
- 爪の下にまで入り込んでいるため、爪も一部切除しました。
- 右の写真は3ヶ月後です、小さな取り残し?再発イボがありましたので切除しました。
右足の第二指のイボ
2年前にイボに気づき、近所のクリニックで液体窒素の治療を4回、切除術を1回受けたが症状が改善しませんでした。治療前(写真左)の指は爪の全体にイボに拡がって爪がほぼなくなった状態でした。
(写真右)術後4ヶ月に経過観察の為来院なさりました、こちらの患者さんは爪白癬があり、白癬の内服薬も処方致しました。皮膚と爪の破壊性の増殖をみとめます、このような場合極稀に扁平上皮癌が混じっているため、治療前に病理検査をする場合がります。