血管脂肪腫|福岡早良区・皮膚科形成外科・星の原クリニック|

多発する皮下のしこりが特徴の疾患で、粉瘤とすこし似ています。
多発する皮下腫瘍で、血管腫に分類されますが、血管成分は薄い被膜にのみあり、ほとんどは成熟脂肪細胞で構成されており、肉眼的はコーンポタージュに似ています、最大の問題は多発し、数が多すぎる事です。

特徴

被膜は粉瘤より薄く、内容物はコーンスープのような泥状です。下の写真は20mm大の血管脂肪腫の内容物が抜けた後の被膜です、周囲との癒着はあまりありませんので1.5mmの穴を開けて摘出しました。

当院では手術時の切開線を小さくしているため、摘出時に被膜が破れるのですが、下の写真は被膜が破れていない血管脂肪腫です、大きさは1cm程度ですが、この様なシコリが皮下に無数にできます。

大きな血管脂肪腫の超音波検査像、血管脂肪腫は淡褐色泥状で、エコー上は粉瘤との区別はつきません

血管脂肪腫と名称がありますが、脈管構造は被膜周囲に毛細血管がまだら状に存在するのみで、殆どは脂肪成分で占められています、また手術中に出血し易いというような事もありません

残念ながら内服薬や外用薬では治らず、外科的に摘出いたします、手術自体は簡単で再発もあまりありませんが、血管脂肪腫は多発するが多く、数が10〜30個など多いと治療が大変になります。