赤をターゲットにしたレーザーはとても少なく、日本ではキャンデラ社の【Vビーム】か【エクセルV】の二択です。このページではエクセルVの専門的な特性について医師が解説します。
以下の内容は院長の林が執筆しています「文責:星の原クリニック院長 医学博士 林 俊」
エクセルVの専門的な詳しい解説
【LBO/YAGレーザー】です
エクセルVは【LBO/YAGレーザー】という他にないレーザーです、エクセルVも基本は波長が1064nmのヤグレーザーですが、波長を半分の532nmに変換する際にLBO(三ホウ酸リチウム)という結晶を使用しています、似たようなレーザーは全てKTP(チタンリン酸カリウム)の結晶を使用して波長を532nmに変換しています、エクセルVもマイナーチェンジ前はKTPを使用していました。
赤に対する反応・吸光度曲線
レーザーはフォトと違い、そのレーザーの波長によって特定の色に反応します、どの色に反応するかは絶対的で運命的な物です、下の図はレーザーの特性(運命)を示す吸光度カーブです。
赤いラインに注目
赤い曲線は【赤色の吸光度曲線】です、縦の値が高いほど赤に良く反応します、横軸はレーザーの波長で、レーザーの種類によって決まります、エクセルVは532と1064nmの2種類の波長を出すことが出来ます。エクセルVの532nmは全ての波長の中で赤にもっと反応が強いことがわかります、ちなみに赤ら顔で有名な【Vビーム】の波長は595nmです。
- エクセルVの532nmは赤に最も反応するレーザー
- 他社のVビームの波長は595nmです
- エクセルVは1064nmのレーザーも照射できます
- 1064nmは赤に程々反応するのと、水分に反応して組織を加熱します
- 2011年発売ですが、改良とアップグレードが行われています
色素レーザーについて
赤に対する治療は伝統的に595nmの【色素ダイレーザー】が使用されています、レーザーのトップメーカーのシネロンキャンデラの【Vビーム】も色素ダイレーザーを使用しています、色素ダイレーザーは運命的な欠点があり、レーザーに発振に必要な【ダイ】が経時的に必ず劣化するため、頻繁なメンテナンスが必要です、あと200Vの電源が必要だったり、大きかったりします....