福岡県早良区の形成外科・美容皮膚科の星の原クリニックです、今回は、以前ヒゲ脱毛をやったけれど効果がなかったとおっしゃる患者様からのお問合せにお答えして、「ヒゲ脱毛を10回やっても効果がなかった」というケースについて解説します。
以下の内容は院長の林が執筆しています「文責:星の原クリニック院長 医学博士 林 俊」
エステ脱毛を10回やったけれど効果がなかった
エステ脱毛を十数回やったけれど効果がなかったという方は特に多くいらっしゃいます。 そもそも【エステ脱毛の光脱毛】は毛根の深い【ヒゲ脱毛】には適していません、30回以上照射しても満足のゆく効果が出ないことも珍しくありません。
医療脱毛を10回やっても効果が不十分な理由
医療脱毛の場合10回程度行った場合、よほど【ヒゲが濃い方】以外はツルツルという訳にはいかずともかなりの割合で脱毛が進んでいるはずです。それでも、思ったより効果がないという場合、何らかの問題がある場合が考えられます。
出力が低いまま施術を行っているケース
まず考えられる原因の一つは、出力が適正ではない場合です。 医療脱毛の出力を上げるほど脱毛効果が高まりますが、出力を下げて照射するケースがあります、その理由として以下の2つケースが考えられます。
①回転率重視の為
一部の脱毛専門のクリニックでは、医療脱毛の予約を多く獲得し、施術時間を短く回転率を上げるため、意図的に低出力で照射します。(痛くないので高速連続照射できます)
②脱毛後のトラブル防止のため
脱毛専門のクリニックでは脱毛に詳しくない専門外の医師が管理者として雇われていることが珍しくありません、トラブルの対応に慣れていません、そのためトラブルの少ない低出力で照射しています。
③痛みのコントロールが出来ないため
【効果的なヒゲ脱毛】をしようとするとどうしてもヤグレーザーにたどり着きます、ヤグレーザーはレーザーの性質が【ヒゲ脱毛】に最適なのですが、他のレーザーに比べて痛い!のが特徴です、そのため出力を落として照射します、当院では麻酔クリームや医師にしか施術できないブロック注射麻酔で対応しています。
毛質に合わないレーザーを使用している
医療脱毛で使用されるレーザーには、アレキサンドライト・ダイオード・ヤグの3種類あります。それぞれの特徴を表にまとめました。
3種類のレーザーの特徴
種類 | アレキサンドライト | ダイオード | ヤグ |
波長 nm | 755 | 805 | 1064 |
届く深さ | 浅い | 中程度 | 深い |
脱毛効率の良さ | 高い | 中程度 | 低い |
痛みの程度 | 中 | 低 | 高 |
色黒肌への対応 | 不可 | 不可 | 可 |
【男性のヒゲ】は以下のような特徴を持っています。 他のムダ毛に比べて狭い範囲に太い毛が密集しています。レーザーは黒い色に反応して熱が発生するので、狭い範囲に毛が密集すると熱が溜まりやすく、痛みを強く感じます。体毛に比べて毛包が深くレーザーのエネルギーが毛包に届きにくい。
- 密集している
- 熱溜まりができやすい
- 痛い!
- 深い!
そのため、男性のヒゲ脱毛を行う場合は 深くまで届くヤグレーザーと、痛みの少ないダイオードレーザーを患者様によって使い分けするという対応がベストだと考えています。