福岡で粉瘤(アテローム)を保険診療で手術・当日対応可能(空きがある場合)、炎症性のある粉瘤も対応可能。形成外科医が、くり抜き法/小切開法の適応と、傷跡・再発を医学的に解説します。 粉瘤・脂肪腫は累計約3,800例の治療実績。費用(3割負担の目安)は下表で、病理など追加が必要な場合も含めて治療費用・検査費用を先に示します。

【お知らせ】 陰部・肛門周囲の粉瘤は当院の手術台が対応しておりません、申し訳ございませんが当院での治療不可能です、泌尿器科・肛門科の受診をお勧めいたします。

当日診察・当日手術も可能
(手術室に空きがある場合)
当日診察・施術
手術枠に空きがある場合、当日診察後に施術が可能です、予約の方の治療と診察が優先となりますのでお待ち頂く場合があります、ほとんどのケースで縫合致しますので抜糸が必要になります。当日治療の流れ
- 診察・エコー検査。
- 医師による病状の説明。
- スタッフによる料金・再診の日程のご案内。
- 手術室の空きの確認。
- 手術室の準備ができ次第、治療を開始。
術後の来院の目安
- 顔など目立つ部位:2〜3回
- 体・四肢等目立たない部位:1〜2回
- 炎症性粉瘤2〜5回
- 5cm以上の粉瘤・脂肪腫:2〜4回
緊急性の目安
以下の症状はある場合は速やかな対応が必要です。- 発熱がある
- 痛み
- 発赤
- 膿が漏れ始める

粉瘤手術の料金・保険適用について
| 露出部(3割負担時) | 施術料金(税込) |
|---|---|
| 〜2cm | ¥4,980 |
| 2〜4cm | ¥11,010 |
| 4cm〜 | ¥13,080 |
| 非露出部(3割負担時) | 施術料金(税込) |
|---|---|
| 〜3cm | ¥3,840 |
| 3〜6cm | ¥9,690 |
| 6〜12cm | ¥12,480 |
| 12cm〜 | ¥24,960 |
民間保険について
当院で行った保険診療による粉瘤・脂肪腫手術は、多くの場合、民間の医療保険や共済の給付対象となり、治療費が支給される可能性が高いです。給付を受けるには、保険会社所定の書類が必要ですので、ご加入の保険会社へお問い合わせください。
期間と費用について
診断書作成は一週間以内です、事前の手続きをしていただければ郵送にも対応可能です。
- 書類作成期間:約1週間
- 手数料:1通 6,600円(税込))
- 郵送対応:可(事前にお知らせください)

粉瘤は何科で受診すべきか ?
粉瘤の治療は主に【皮膚科】【形成外科】【一般外科】で行われます。どの科を受診しても診察・診断は可能ですが、手術の方法や仕上がりには違いがあります。
皮膚科
粉瘤の診断・投薬は皮膚科の専門領域です。ただし手術設備のないクリニックでは、診断のみで手術は総合病院への紹介となる場合があります。小さな粉瘤の切除は対応可能な皮膚科もありますが、大きな粉瘤や脂肪腫、炎症を繰り返す粉瘤は手術を断られるケースが少なくありません。
形成外科
形成外科は皮膚・皮下の手術を専門としており、粉瘤手術においては【傷跡を最小限にする技術】に強みがあります。くり抜き法を含む低侵襲な術式を選択できること、大きな粉瘤や炎症性粉瘤にも対応可能であることが特徴です。顔や首など目立つ部位の粉瘤では、形成外科の受診をお勧めします。
一般外科(総合病院)
総合病院の外科でも粉瘤手術は可能です。ただし切開法が主体となることが多く、くり抜き法を行わない施設もあります。また初診から手術まで数週間かかるのが一般的です。
当院の場合
星の原クリニックは形成外科を主体としたクリニックです。院長は一般外科で8年間の研鑽(医学博士取得)を経て形成外科に転向しており、外科と形成外科の両方の経験を活かした手術を行っています。粉瘤・脂肪腫の手術はくり抜き法・小切開法を中心に3,800例以上の実績があり、皮膚科では対応が難しい【大きな粉瘤】【炎症性粉瘤】【脂肪腫】【石灰化上皮腫】などにも対応可能です。 手術室に空きがあれば当日手術にも対応しています。保険適用です。

福岡で粉瘤手術のクリニックを選ぶポイント
福岡には粉瘤手術を行うクリニックが多数あります。どの医療機関を選ぶかによって、術式・傷跡の大きさ・対応可能な症例が変わります。以下の5つのポイントを確認することをお勧めします。
担当医の専門分野と手術経験
粉瘤は良性腫瘍ですが、手術には皮膚の切開・剥離・縫合の技術が必要です。担当する医師が【形成外科】や【外科】の経験を持っているか、粉瘤手術の症例数を公開しているかは重要な判断材料になります。特に脂肪腫や石灰化上皮腫など粉瘤以外の皮下腫瘍にも対応できるかどうかは、実際に受診してみないと分かりにくい粉瘤との鑑別が必要になる場面で差が出ます。術式の選択肢があるか?
粉瘤の手術方法は大きく分けて【切開法】と【くり抜き法】があります。切開法しか行わないクリニックでは、傷跡が大きくなる傾向があります。一方、くり抜き法は傷跡が2〜6mm程度と小さく済みますが、すべての粉瘤に適用できるわけではありません。患者さんの粉瘤の状態(大きさ・部位・炎症の有無)に応じて、適切な術式を選択できるクリニックが望ましいです。炎症を起こした粉瘤への対応
粉瘤が赤く腫れて痛みがある状態(炎症性粉瘤)は、多くのクリニックで「炎症が治まるまで手術できません」と言われるケースがあります。しかし炎症性粉瘤は放置すると悪化する可能性があり、早期の対応が重要です。炎症があっても手術で対応できるか、当日対応が可能かは確認すべきポイントです。保険適用と費用の明確さ
粉瘤手術は基本的に【保険適用】です。保険適用であれば3割負担で数千円〜の費用で手術可能です。ホームページに料金の目安が明記されているか、保険適用であることが明確に記載されているかを確認してください。保険適用外の自費手術を勧められるケースもあるため注意が必要です。アクセスと術後フォロー体制
粉瘤手術は日帰りが基本ですが、術後に抜糸や経過確認のために1〜2回の通院が必要です。自宅や職場から通いやすい立地であるか、術後の再診体制が整っているかも選ぶ際の基準になります。当院の特徴
星の原クリニックでは以下の体制で粉瘤手術を行っています。- 院長は一般外科8年(医学博士)+美容外科8年+開院15年〜の経験を持つ形成外科医、全症例を院長が担当
- くり抜き法・小切開法の両方に対応、症例3,800例以上
- 皮膚科では断られることのある大きな粉瘤・脂肪腫・炎症性粉瘤にも対応
- 手術室に空きがあれば当日手術も可能
- 全例保険適用、料金表をホームページに掲載
- 福岡市早良区、博多区・天神・東区・南区・西区・糸島市から多数来院

形成外科医が粉瘤手術で重視すること|他院との違い
傷に対する工夫
くり抜き法や、切開線の長さ・形など手術の傷が目立たない工夫をします、その他専門の手術機材や形成外科用の細い糸を使用します。再発を減らす設計
炎症の有無にかかわらず、被膜を残さないことが大切です、また膿や粉瘤の内容物が残ると慢性肉芽腫になる可能性があるので、しっかりと取り除きます、場合により洗浄も行います。術前検査
術前の超音波で「深さ・大きさ・形」を確認し、手術計画を立てます。粉瘤の大きさや深さによって手術時間や術創の大きさや形が異なります。他の粉瘤専門クリニックとの違い
| 項目 | 星の原クリニック | 一般的な専門クリニック |
|---|---|---|
| 専門性 | 形成外科医(傷跡重視) | 皮膚科医が多い |
| 症例数 | 3800例〜(平成23年〜) | 施設により差が大きい |
| 当日手術 | ◎ 手術室の空きで可能 | ○ 要予約が多い |
| 予約なし診察 | ◎ 可能 | △ 完全予約制が多い |
| 顔など目立つ部位 | ◎ 美容外科経験を活かした治療 | △ 専門外の場合も |
| 大きな粉瘤にも対応可能 | 形成外科の経験と専門手術機材がある | 皮膚科では大きな病巣の対応する機材がない |

粉瘤・脂肪腫のくり抜き法・小切開法について
くり抜き法とは2〜10mmの円形の切開を行い、皮下の腫瘍を摘出する手術方法で、粉瘤の場合は内容物だけでなく被膜も摘出します、従来の紡錘状の切開に比べて術後の傷が遥かに小さく目立ちません。
あなたの粉瘤・脂肪腫は
くり抜き法で治せるか?
以下の項目をチェックして、くり抜き法が出来るか?チェックできます。
症状チェック
くり抜き法のメリット
傷跡が最小限
直径2-6mmの小さな穴から除去するため、従来の手術と比べて傷跡が非常に小さく済みます。
日帰り手術
短時間で手術が完了し、その日のうちに帰宅可能。忙しい方でも安心して治療を受けられます。
よくある不安(痛み・麻酔・時間)
痛み
手術中は麻酔が効いているので痛みがありません、炎症のない粉瘤であれば、術後も痛みで困ったとのお話はほとんど聞きません、また念のために痛み止めも出ています。麻酔
30Gといかなり細い注射針を使用して粉瘤の近くの皮膚に局所麻酔します、前もって表面麻酔を使用することも可能です。手術時間
粉瘤の大きさによって異なります1cmの小さいものであれば10分程度で、炎症や癒着があったり、10cm以上の大きいものでは60分かかることもあります。

当院で手術できないケース
手術自体が不可能なケース
陰部・肛門周囲
当院は陰部・肛門周囲の手術に対応した手術台がなく、該当部位の手術は出来ません。陰部・肛門周囲の粉瘤等は【泌尿器科・皮膚科】【肛門科】を標榜しているクリニックの受診をお勧めします。全身状態が良くない
以下のケースでは手術のリスクが大きいので総合病院での治療をお勧め致します。- 意思の疎通が出来ない
- 手術台で横になれない
- 安静が不可能
- 重度の肝疾患・心疾患がある
くり抜き法・小切開法で治療できないケース(術式的に不可能)
当院では、できる限り小さな傷での治療を目指していますが、以下の場合には「くり抜き法」や「小切開法」での施術が難しいことがあります。

- 赤く腫れている病変
- 患部の場所が深い
- 小さい切開から出せない硬い病巣
- 腫瘍と周囲の癒着が強い場合
- 血が止まりにくい方
- 心臓・肝臓・脳に重度の病気がある方

粉瘤手術の症例の写真
粉瘤・脂肪腫・くり抜き手術の多くの治療前後の写真があります、ご参考にしてください。
背中の脂肪腫(70mm)
右小鼻の粉瘤の症例



女子小学生の大腿外側の粉瘤

背中の15mm大の粉瘤



背中の40mm大の粉瘤



背中の20mm大の粉瘤
背中の2cm大の粉瘤です。4mmのトレパンを使用しました。


鼻の下の20mm大の粉瘤
鼻の下の2cmの粉瘤です、傷が目立つ部位ですので頑張って小さな傷(2mm)で摘出しました。


予約枠が一杯の場合でも診察は可能です、直接ご来院いただくか、お電話でのご確認をお願いします。

粉瘤手術までの流れ
ご予約
手術は原則予約制となっております。 初診の方のWEB診察予約を承っております。まずはご予約をお願い致します、当日に手術室に空きがある時は診察当日に手術可能です。
診察
医師が患部を診察(視診・触診)します、【しこり】 が粉瘤・脂肪種・その他なのか判断致します。
検査
【しこり】がどの程度の深さ・大きさ・形なのか超音波検査を行います、また【しこり】の大きさが5cm以上の時は採血が必要となります。
ご予約(後日施術)
当日の空きがある場合は診察後に当日の施術が可能となりますが、空いていない場合は後日、手術のご予約をお取りいただいております。
手術
腫瘍の大きさによりますが、おおよそ15~45分程度、大きいものですと60分程度の手術となります。
- 小さい粉瘤:15〜30分
- 炎症のある粉瘤:30〜45分
- 10cm以上の大きな粉瘤・脂肪腫:45〜60分
- 癒着があり大きい粉瘤:60分
術後の再診
術後の再診の頻度は手術の部位、基礎疾患の有無、感染の有無によって異なります、手術日以外に1〜3回の受診が必要です。
おおよそ次回再診の日程
- 顔など目立つところ:1〜3日後に再診
- 感染がない・目立たない部位:1週間後に再診
- 重度の糖尿病、血液サラサラの薬を飲んでいる:翌日に再診
抜糸
しこりの大きさ、場所、感染の有無により、7〜14日後に抜糸が必要です。
- 耳介・脇:1週間後
- くり抜き法:2週間後
- 頭皮内:2〜3週間後
- 体・背中・四肢:1〜2週間後
- 手のひら・足底:2〜3週間後

粉瘤手術後の経過と注意点(シミ・しこり等)
抜糸
場所は部位や術式によって異なりますが、術後1〜2週間後になります。抜糸直後はやや皮膚が寄ったり凹凸がまだ残っています。
術後1ヶ月
術後は傷を治そうとする、自然現象によって治療した部位が一時的に傷が硬くなります。術後1ヵ月後が1番傷が硬くなります。その後徐々に柔らかくなってきて約6ヶ月で症状が完成します。
炎症があった粉瘤
手術前に既に赤みや腫れなど炎症があった粉瘤は術後しこりが目立つ場合があります、その他一時的なしこりやシミが残る場合がありますが、半年位で落ち着きます。
術後のしこり
患者様の体質や、粉瘤のできた場所によって、術後にしこりが残ることがあります。肩や胸骨の部位は術後しこりが出来やすい部位です。術後のしこりには2種類あり、しこりの大きさや赤みの程度によって肥厚性瘢痕、ケロイドに分類されます、しこりができやすい方は予防的に漢方薬で内服することがあります。また被膜が少しでも残ると粉瘤が再発してしこりになります。

粉瘤・脂肪腫患者統計
開院から2024年11月までの13年間で、約3,800例(2026年1月時点)の治療実績があります。以下のデータは、令和元年10月から令和6年10月までの5年間における1,959例の集計結果です。
性別差(令和1〜6年の5年間)
- 男性:1,038名(52.99%)
- 女性:921名(47.01%)
- 合計:1,959名

年齢別の患者数(令和1〜6年の5年間)
- 40代:510名(26.03%)
- 30代:379名(19.35%)
- 50代:385名(19.65%)
- 20代:259名(13.22%)
- 60代:194名(9.90%)
- 70代:107名(5.46%)
- 10代:102名(5.21%)
- 80代:23名(1.17%)


粉瘤とは
粉瘤は皮膚の下に老廃物が溜まる良性の腫瘍です。多くの場合、しこりの中心部に黒色の開口部があり、悪臭を伴う粥状の物質を排出します。治療では被膜を完全に取り除くことが重要で、被膜が残ると再発の原因となります。

重要: 完治には被膜の完全除去が必須です。被膜が残ると再発の可能性が高くなります。

粉瘤の様々な呼び方
粉瘤 = アテローム = 表皮嚢腫 = 類表皮嚢腫、これらは全て同一の疾患を指す異なる呼び方
| 様々な呼び方 | 用語の性質 | 使用頻度 | 疾患の範囲 |
|---|---|---|---|
| 粉瘤 | 日本語の一般的呼称 | 患者・一般向け | 複数の嚢腫の総称 |
| アテローム | 英語由来の医学用語 | 医療従事者間 | 主に表皮嚢腫を指す |
| 表皮嚢腫 | 日本語の医学用語 | 医学教育・文献 | 特定の病理型 |
| 類表皮嚢腫 | 日本語の標準医学用語 | 現在の医学標準 | 最も正確な分類 |

粉瘤が出来る原因
粉瘤は毛包内の組織の一部が以上に増殖して、袋状の構造を作り、袋の中に垢状の物質が貯まる病気です。
原因不明・体質
なぜ、毛包の一部が袋状に増殖するかはわかっていません、体質的な要素が大きいと考えられています。
遺伝的要因 (外毛根鞘囊腫)
頭にできる粉瘤の【外毛根鞘性嚢腫】は遺伝性があると言われています。
外傷性・ピアス痕
【外傷・怪我の痕】【塞がったピアス】【腹腔鏡の傷跡】が原因で粉瘤になることがあります。
ウイルス性 (足底部)
足底部にできる場合、ウイルス感染により汗腺組織が嚢腫をつくったものと考えられています。

粉瘤の症状
粉瘤は、初期段階では自覚症状がない場合が多いですが、徐々に大きくなると以下のような症状が現れることがあります。
皮膚にドーム状の盛り上がり
粉瘤が皮膚の浅い部分の場合は、基本的にはドーム状に盛り上がります。時間とともに少しずつ大きくなります。
しこり
粉瘤の場所が深い場合は、見た目では盛り上がりがはっきりせず、触った場合にのみ【しこり】として認めます。
中央に黒い点(開口部)
粉瘤は多くの場合、しこりの中央に黒い開口部あり、ときに【しこり】の開口部から粉瘤の内容物が出てきてます。
悪臭を伴う分泌物
開口部がある場合、悪臭と垢様の粉瘤の内容物の漏出し、服を汚す場合があります。
炎症・痛み
細菌感染やアレルギー反応が起こると急激に腫れがひどくなり、痛みが出現します。

粉瘤手術の術前検査について
超音波検査
安全かつ正確な手術を行うため、手術前に超音波検査を実施しています。
上のエコー写真は一見典型的な粉瘤でしたが、エコー検査を実施したところ、【雪だるま様】の粉瘤でした、エコー検査で前もって深い部位にも粉瘤があることがわかっていたので、1回の手術で取りきりました。
採血
腫瘍が大きい、重度の基礎疾患がなど以下の方は術前に採血が必要となります

- 腫瘍の大きさが5cm以上の方
- 糖尿病がある方
- 中程度以上の肝臓の病気がある方

粉瘤・脂肪腫のくり抜き法とは|小切開法との違い
当院では、傷跡が目立ちにくい「くり抜き法」を得意としています。以下に、一般的な「切開法」と「くり抜き法」、「小切開法」の違いについてご案内いたします。
一般的な切開法

一般的な切開法では粉瘤の中身を出さずに摘出するため、切開線が長くなります、また縫合時の見た目が真っ直ぐになるよう切開線が腫瘍より長めにデザインされます。
くり抜き法

くり抜き法では2〜4mmの穴を開けて、まず粉瘤の内容物を排出し、粉瘤自体を小さくしてから被膜を摘出するため傷の長さが圧倒的に短くなります、傷の縫合も『巾着縫い』と言う中央に縫え寄せる特殊な方法を行います。
小切開法

『皮膚の厚い部位の粉瘤』や『大きい粉瘤』はくり抜き法では取れきれない事が多く、『小切開法』を行います、粉瘤の穴はメスでくり抜き、術後の傷が目立たない『ジグザク』のデザインで小さめに切開し、粉瘤の内容物を排出し小さくした後、丁寧に被膜を剥離して摘出します。

粉瘤の様々な病態と呼び方
粉瘤は、部位や炎症の状態で名前が変わります
類表皮囊腫
類表皮嚢腫・表皮嚢腫・アテロームは同じ疾患で、粉瘤の一部です、穴がある粉瘤です。
外毛根鞘囊腫
毛根鞘囊腫と粉瘤の一種で、頭部にできる粉瘤で一般的に開口部がありません。悪性化の頻度がやや高く、遺伝性があることがある。
炎症性粉瘤
細菌感染を起こし、痛み・赤みを伴う。切開して膿・被膜・内容物を摘出するのが確実。くり抜き法は不可。
慢性肉芽腫の状態
慢性炎症で、大きくなったり小さくなったりを繰り返す。ゼリー状の物質が溜まる。くり抜き法では完治できず、大きめの切開が必要。

粉瘤と類似している病気
脂肪腫
粉瘤に次に日常的に良く見かける皮下腫瘍です、穴がない粉瘤とは区別がつかない場合が多くのですが、エコー検査をすれば一目瞭然です。【脂肪層】【筋層内】【骨膜下】など様々な深さで発生します、自然に消失する事はほぼありません、大きくなると傷跡が大きくなるので早めの外科的な治療をお勧めします。
石灰化上皮腫(毛母腫)
石灰化上皮腫(毛母腫)も日常的によく遭遇する皮下腫瘍です、小児に発症することが多く、また触った感じが石の様に硬いです、粉瘤の様に被膜がなく、筋層内や皮下脂肪に入り込んでいることが珍しくなく、粉瘤に比べて再発しやすいです、またくり抜き法では摘出できません。
血管脂肪腫
全身に多発する皮下腫瘍です、ほとんどの場合皮膚の色調に変化はありません、薄い膜に包まれた嚢胞で、内容物はコーンポタージュの様の液状の脂肪です、多発するのが特徴で、数が少ない場合はエコーでは粉瘤と区別がつきません、治療は外科的摘出になります。→詳しくは血管脂肪腫のページへ
化膿性汗腺炎
繰り返し炎症と膿瘍を起こす疾患です、臀部(おしり)・腋窩(わき)、鼠径部、乳房下などアポクリン汗腺の多い部位に発症します、炎症性の粉瘤とは初期の段階では見分けがつきません、化膿性汗腺炎は注意深く手術しても再発します、重症度が高い場合は、アダリムマブ(ヒュミラ®)の皮下注射を行います。有棘細胞癌が〜4.6%発症すると報告されていますので注意が必要です。
毛巣洞(毛巣瘻)
尻の割れ目(臀裂部)の皮膚の下にできる慢性の炎症性疾患で、体毛が皮膚に刺さり込み、毛穴から内部に入り込むことで異物反応が起こり、炎症や膿瘍(膿がたまった袋)を形成します。長時間の座位、肥満、多毛などがリスク要因とされています、膿がたまったりトンネルができたりする病気で、根本治療には手術が必要になることが多い
耳瘻孔
耳たぶ付近にできる病気で、病態は粉瘤ににていて、皮膚の下に垢や皮脂が溜まります、出生時より小さな穴があるのが特徴です。
皮膚線維腺腫
粉瘤と同様に【しこり】となる病気ですが、粉瘤が皮下の病気であるのに対して【皮膚線維腺腫】は皮膚にできる病気で皮膚ごと切除する必要があり、粉瘤のように【くり抜き法】による手術が出来ません。
外傷性・術後瘢痕
怪我や手術の後にできる【しこり】です、体質や病変部の場所に影響されます。粉瘤の再発と区別が難しい場合があり、エコー検査を行います。

粉瘤は癌になるのか?
稀に粉瘤の被膜から癌(有棘細胞癌)が発生することがあります(0.011~0.045%)。これらの特徴は炎症性粉瘤でも見られるため過度な心配は不要ですが、悪性変性が疑われる場合【病理検査】を実施します。
悪性化の特徴
- 平均年齢61.8歳、男性に多い(69%)
- 頭か首に多い(54.8%)
- 平均の大きさ: 5.0cm
- 平均発症期間: 92.6ヶ月
主な症状
- 疼痛(24.2%)
- 急速な拡大(48.6%)
- 皮膚の変化(38.2%)
- 抗生物質治療に失敗(25%)

粉瘤等の診察のご予約
【診察のWEB予約】が可能です、【メニュー】から《30分》粉瘤等の皮下腫瘍の【診察】をお選びください。なお手術の予約は診察後になります、ご了承ください。(当日に手術室に空きがある場合、当日に手術可能になる場合がございます)
予約枠が一杯の場合でも診察は可能です、直接ご来院いただくか、お電話でのご確認をお願いします。

粉瘤など皮下腫瘍のQ & A
粉瘤は自然に治りますか?
粉瘤は極稀に自然に消えることもありますが、ほとんどの場合、再発したり、大きくなったりすることがあります。 気になる場合は、医療機関を受診しましょう。
粉瘤を自分で潰しても良いですか?
粉瘤を自分で潰すと、炎症や感染のリスクが高まります。 また、傷跡が残る可能性もあります。
粉瘤は遺伝しますか?
一部の粉瘤は遺伝する可能性もありますが、必ずしも遺伝するわけではありません。 家族に粉瘤の人がいる場合は、粉瘤ができやすい体質である可能性があります。
粉瘤とニキビの違いは何ですか?
粉瘤とニキビは、どちらも皮膚にできる腫瘍ですが、原因や構造が異なります。粉瘤は、表皮細胞が皮膚の内部に入り込んで増殖したり、毛穴がつまって出来る病気です。 ニキビは、皮脂がつまり盛り上がったり炎症を起こしますが皮下で増殖することはありません。
くり抜き法とはどのような手術方法ですか?
くり抜き法は、2〜4mmの小さな穴を開けて粉瘤や脂肪腫の内容物を排出し、被膜を摘出する方法です。従来の切開法に比べて傷が小さくなるのが特徴です。
くり抜き法で全ての粉瘤・脂肪腫を治療できますか?
全てのケースでくり抜き法が適用できるわけではありません。皮膚の厚い部位や大きな腫瘍の場合は小切開法など他の方法が適している場合があります。事前の診察で適切な治療法を判断します。
当日すぐに手術できますか?
当日に枠があればその場で手術が可能ですが、空きが無い場合は後日手術のご予約をお取りいただいております。
手術時間はどれくらいかかりますか?
手術時間は大きさや炎症の有無によって異なります、小さい粉瘤は15~30分程度、大きい粉瘤や炎症のあるものでは30〜60分です。
手術は痛いですか?
事前に局所麻酔を行いますが、痛みの感じ方には個人差があります、ほとんどの場合手術中は痛みを感じません。
くりぬき法での手術を希望します
手術後の経過はどうなりますか?
手術後7〜14日程度で抜糸が必要です。また術後の血腫や感染症の確認のため、1〜2回の受診が必要となることがあります。
手術前の検査は必要ですか?
安全な手術のため、超音波検査を実施します。また腫瘍が5cm以上の場合や糖尿病などの基礎疾患がある方は術前に採血検査が必要となります。
粉瘤は何科を受診すれば良いですか?
粉瘤の診察は【皮膚科】【形成外科】【外科】で行われています。診断・投薬はどの科でも可能ですが、手術の方法や仕上がりには違いがあります。くり抜き法などの低侵襲な手術や、大きな粉瘤・炎症性粉瘤への手術対応は形成外科が得意としています。当院では形成外科医が全症例を担当し、粉瘤・脂肪腫手術を3,800例以上行っています。
粉瘤手術後にしこりが残ることはありますか?
術後にしこりのような硬さを感じることがあります。原因としては、①術後の瘢痕組織(傷が治る過程で一時的に硬くなる)、②血腫の吸収過程、③稀に粉瘤の被膜(袋)の取り残しによる再発があります。①②は数週間〜数ヶ月で自然に軟らかくなります。③の場合は再手術が必要です。術後に気になるしこりがある場合は再診時にご相談ください。
粉瘤の手術は保険適用されますか?費用の目安は?
粉瘤の手術は【保険適用】です。費用は粉瘤の大きさや部位によって異なりますが、3割負担の場合で約4,000円〜13,000円程度が目安です(別途、初再診料・病理検査費用がかかります)。詳しい料金は当ページ上部の「粉瘤手術の料金」をご覧ください。自費手術は行っておりません。
デリケートゾーンや陰部の粉瘤も手術できますか?
申し訳ございませんが、陰部・肛門周囲の粉瘤は当院の手術台が対応しておらず、治療を行うことができません。陰部の粉瘤は泌尿器科、肛門周囲の場合は肛門科の受診をお勧めいたします。それ以外の部位(顔・首・背中・頭・耳の後ろ・腕・足など)の粉瘤は広く対応しています。
くり抜き法で対応できる粉瘤の大きさに制限はありますか?
おおよその最大径は5cm程度です。ただし粉瘤の大きさだけでなく、部位・深さ・周囲組織との癒着の程度によって適応が変わります。炎症を繰り返して周囲と強く癒着している場合や、慢性肉芽腫の状態になっている場合はくり抜き法では根治できないため、小切開法や通常の切開法を選択します。
粉瘤の手術には入院が必要ですか?
入院は不要です。当院の粉瘤手術はすべて局所麻酔による【日帰り手術】です。手術時間は粉瘤の大きさにもよりますが、通常10〜30分程度で終了し当日から可能です。
子供(小学生)の粉瘤も手術できますか?
お子様の粉瘤も手術可能です。当院では小学生の粉瘤手術にも対応しています。局所麻酔で行うため、注射の痛みに耐えられる年齢であれば問題ありません。ただし、お子様の場合は動いてしまうリスクがあるため、術中にじっとしていられるかどうかが判断基準となります。診察時にお子様の様子を確認した上で手術可能かを判断いたします。保護者の方の同席・同意が必要です。
炎症を起こして腫れている粉瘤でも手術は可能ですか?
対応可能です。炎症を起こして赤く腫れた粉瘤(炎症性粉瘤)は「炎症が治まるまで手術できない」と言われることが多いですが、当院では炎症性粉瘤に対しても積極的に手術対応しています。炎症性粉瘤の場合、くり抜き法ではなく切開して膿・被膜・内容物を摘出する方法が基本となります。手術室に空きがあれば当日の施術も可能です。炎症が悪化する前に、早めの受診をお勧めします。
星の原クリニックで治療できない場合はありますか?
陰部・肛門周囲の病変や、重度の基礎疾患がある場合など、当院での治療をお断りすることがあります。その場合は他の医療機関をご紹介します。

粉瘤手術・治療を動画で解説
くり抜き法について
粉瘤のくり抜き法
脂肪腫の小切開法
当院での実際の小切開方による脂肪腫の施術動画をご覧ください。(腫瘍の性状によっては小切開方では実施できない場合があります)
予約枠が一杯の場合でも診察は可能です、直接ご来院いただくか、お電話でのご確認をお願いします。
医師経歴

● 兵庫県神戸市出身
● 浜松医科大学卒業
● 神戸大学第一外科入局
● 兵庫県立成人病センター
● 日高病院
● 六甲アイランド病院
● 三田市民病院
● 神戸大学第二生化学・医学博士取得
● 大塚美容整形外科・8年
● 星の原クリニック・15年〜

粉瘤・脂肪腫のリンク
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