YAGレーザーは元々は血管腫や赤ら顔の治療に使用するレーザーで比較的太く深い血管の治療に使用します、イボの底面にある血管を焼くことによりイボを死滅させます。
ロングパルス・Nd-ヤグレーザーによるイボ治療
ロングヤグレーザーによる尋常性疣贅(イボ)の治療はサージトロンによる治療とそれぞれ一長一短あります、使い分けて効率よくイボ治療を行います。
サージトロンとロングパルス・ヤグレーザーのイボ治療の違い
現在当クリニックで行なっているサージトロンによる切除とヤグレーザーによる治療では治療回数と治療経過が異なります。
ロングパルス・ヤグレーザーの利点
- 出力が最適であれば術後潰瘍が出来ないため、湿潤療法による術後管理が必要ありません。
- 出力が最適であれば内出血のみで術後のダウンタイムがほとんどありません。
- 術後の痛みがサージトロンに比べて少ない。
ロングパルス・ヤグレーザーの劣っている点
- 出力の細かい設定が必要で、1回では治らない事が多い。
- 1回の治療成績ではサージトロンに比べて劣ります。
- 痛熱いのでサージトロンと同様に局所麻酔が必要です。
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症例写真(韓国の論文)
以下の写真は2009年の韓国の369例のロングパルス・ヤグレーザーによるイボ治療の論文、Long-Pulsed Nd:YAG Laser Treatment of Warts: Report on a Series of 369 Cases,J Korean Med Sci 2009; 24: 889-93からの引用です。 クリニックでの症例写真はおって掲載致します。
足底の尋常性疣贅(イボ)
Long-Pulsed Nd:YAG Laser Treatment of Warts: Report on a Series of 369 Cases,J Korean Med Sci 2009; 24: 889-93からの引用
爪周りの尋常性疣贅(イボ)
Long-Pulsed Nd:YAG Laser Treatment of Warts: Report on a Series of 369 Cases,J Korean Med Sci 2009; 24: 889-93からの引用
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当クリニックの症例写真
手の指の尋常性疣贅です、ヤグレーザーで照射しました。レーザーが良く効くように硬い角質部を削った後に照射します。
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足母趾のイボとYAGレーザー治療1回目
現役の運動選手のため、足に深い傷を作ることが不可でヤグレーザーでの治療になったケースです、現在まだ治療中です。ヤグレーザーは複数回の治療が必要です。
1回照射後
2回照射後
2回のヤグレーザーの照射で母趾のイボはほぼ消失しました、残念ながら、必ずしもいつもこの様に行くわけではありません。ヤグレーザーの治療も痛いので麻酔が必要です、また治療効果を上げるため表面の角質をメスで切除します。出力が最適であれば糜爛・潰瘍が出来ません、こちらの患者さんは2日後に激しい運動が出来たとのことです、ただし3回〜5回の治療が必要で、どうしても治らない時はサージトロンで治療することも可能です。
治療の流れ
- 麻酔クリームを30〜60分使用することがあります。
- 筋肉注射の痛み止めを行うことがあります。
- 範囲が広い場合は静脈麻酔を行うことがあります。
- レーザーを照射します。
- 治療部位をテーブで保護じます。
- 2〜3日ご再診をお願いしております。
- 2〜3週間後に再診をお願いしております。
サージトロンとの比較
それぞれ、欠点と利点たあります、双方とも麻酔が必要です。
サージトロンによる治療 | ヤグレーザーによる治療 | |
治療回数 | 1回 | 1〜5回(4週間毎) |
傷が治るまでの時間 | 2〜6週間 | 0 〜 4週間 |
術後の管理 | ビジダームによる管理 | ほぼなし〜ビジダーム |
術後の痛み | 中程度〜 | 中程度以下 |
特徴 | ほぼ1回、術後の管理が煩雑 | 術後の痛みと管理が簡単 |
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- 【尋常性疣贅・ウイルス性イボ】目次
- イボとは
- 星の原クリニックのイボ治療
- サージトロンによるイボ切除
- ヤグレーザーによるイボ治療
- 症例写真
- 浸潤療法
- 術後の経過と管理
- 治療料金表
- 術後のトラブルと再発