イボの治療前と治療後の写真です、 手術直後の写真もございます、苦手な方は注意してください。
右足の小指
右足の小指のイボで爪を巻き込むように大きく広がっています、7~8年前にイボができ、いろいろな医療機関で治療しましたが治らずご来院なさりました、 イボは爪を巻き込んでいたため抜爪しました。
左足底部のイボ
約10年前に出来た足底のイボです、他の医療機関で液体窒素や炭酸ガスレーザーなどの治療を実施しましたが治療効果がなく、徐々に大きくなりました。
治療前
- モザイク状に肥厚した角質。
- 皮下の点状出血による黒色点が見えます。
- 表面はとても厚く、硬くなっています。
角質層の除去
- 表面の硬い角化層を除去したところです。
- 角質部の下には繊維質に富んだブヨブヨの柔らい組織があります。
- 矢印の部位は病巣部を取り切った部位でツルッとしています。
病巣部の切除
- 病巣を丁寧に全て取り除きました。
- 少しでも残すと必ず再発しますので、ツルツルした面が出るまでしっかり切除します。
- 矢印の一部に皮下脂肪が見えます(黄色い部位)、ここは深く削りすぎた部位です。
術後4週間
- 皮下脂肪層直上まで切除しても、湿潤療法で治ります。
- まだ4週間後なので赤みや薄いカサブタが残っています。
- この患者さんは初回の手術でウイルスに対する免疫ができて、治療予定の親指のイボが自然消滅しました。
左足底と左足第五指のイボ
3年前発症の左足底部の尋常性疣贅と同じ足の小指のイボです。様々な医療機関で治療を受けていました。最後は大きな総合病院の形成外科で2回炭酸ガスレーザー受けましたが、再発したとのことです。足底部のイボは表面を患者さんが毎日が削ってあまり目立ちません。
左足底部
- (写真・左)一見イボがないように見えますが患者さん自身で角質層を除去しているためです。
- (写真・右)1か月後、ピンク色の新しい皮膚が出来て、イボの再発は認めません(術後の写真には摩擦防止の透明シートが貼られています)。
左足・小指(術前)
同じ患者さんの同じ左足の小指です。
- イボが爪の下に入り込み爪が浮き、浮いた爪を患者さん自身が切っていたので爪はほとんど残っていません。
- 小指の内側と外側にもイボがあります。
- この部位も他の医療機関で2回炭酸ガスレーザーの治療を受けましたが再発しています。
- 指先や爪周囲の難治性のイボには極稀れに扁平上皮癌が発生すると言われています。
左足・小指(術後)
こちらの患者さんはいぼ治療歴が3年、また医療関係者で傷の手当がかなり上手な方でしたので一度に広範囲の病巣を切除しました、その後再発の連絡はありません。
- 《左》術後1ヶ月です、創保護のため透明シートを貼っていますが、ほぼ傷が乾いた状態です。
- 《右》小指は爪広範囲に拡散していましたが一度に全て切除しました。
5歳児の左親指の巨大な尋常性疣贅
3年前に発症した左足親指のイボです、他の医療機関で液体窒素の治療を受けましたが治療後にイボが大きくなってしまいました。
術前・術後の写真(その1)
- 過去に何度も液体窒素で痛い目あっているため患部の足をなかなか見せてくず苦労しました。
- イボは足の親指に広範囲に広がり爪の下にも拡がっています。
- 約一ヶ月で足の形はほぼ元通りになりました、まだ若干傷が乾いていません爪も綺麗に伸びてきています。
術前・術後の写真(その2)
別アングルの写真です。
- (左)切除前のイボは固く盛り上がり、所々ひび割れがあり、点状出血による小さな黒い点が散在しています。
- (中央)皮膚がふやけているのは湿潤療法によるためです。
- (右)半年後、小児は成人に比べて傷の治りがよく、ほぼ元の大きさにもどります。
両側の足の底の大きな尋常性疣贅
20歳の女性で、約4年前に発症した左足踵のイボです。患者さんのお父さんは医師です、2年間液体窒素を1〜2週間に1度の頻度で行なっていました。その後2年間ブレオマイシンの治療を合計4年間行いましたが改善しませんでした、左踵以外に親左親指の近くの2箇所、更に逆の右足の底部にまでイボが拡散しました。
- 両足を同時に手術すると日常生活に支障が大きいため、ます初めに左足踵と小指の2箇所の治療を行いました。
- 長い治療歴とブレオマイシン治療の為、瘢痕が著明で正常部位と病変部の境界はハッキリしません。
- 《左》術前マーキング、白くなっているのは麻酔のためです。
- 《中央》取り残しがないようしっかりと病巣を切除します。
- 《右》術後1ヶ月、上皮形成が終了しましたがまだ発赤が目立ちます。
31歳男性・両手の指の3箇所の尋常性疣贅
2年前から左手人差し指と親指、左手親指に多発性の尋常性疣贅、20回以上液体窒素の治療を受けたが改善しませんでした。 両手の多発性であるため無理せずに3回に分けて治療する計画を立てました
〈1回目〉右手親指の手掌側の2箇所の治療(3/22)
まず、右手の親指の2個のイボから治療しました。
- 《左》術前は右手親指に大小2個のイボを認めます。
- 《右》1ヶ月、少しカサブタが残っていますがほぼ完治しました。
〈2回目〉右手第二指・爪周囲のイボ(4/7)
1回目の手術から2週間です、右手親指の傷は完治していませんが右手人差し指の爪周囲の手術をすることになりました。
- 《左》液体窒素治療による瘢痕と爪を取り囲むようにイボがあります。
- 《右》術後2週間です、傷は乾ききっていませんが、平坦でピンク色の傷で、順調に回復しています。
〈3回目?〉左手親指・爪周囲の尋常性疣贅(4/22)自然消失例
更に2週間後、左手・親指の爪周囲の手術を予定していましたが2回めの手術後、勝手にポロポロと剥けてイボが取れたのとのことです。
- 未治療の左親指の爪周囲にイボがあります。
- 2回目の手術後、ポロポロと皮が剥け始めて2週間で自然消失しました。
9歳時の左足の親指のイボ
4年前に発症した左足親指のイボです、毎週、液体窒素の治療に通院していましたが改善せず、患児が精神的に持たなくなってしまし、青森から来院なさりました。写真以外に足底や手の親指にも数箇所イボが転移していました、全て取ると術後の管理が大変ですので、大きなイボのみを切除しました。
- 爪の下にまで入り込んでいるため、爪も一部切除しました。
- 右の写真は3ヶ月後です、小さな取り残し?再発イボがありましたので切除しました。
右足の第二指のイボ
2年前にイボに気づき、近所のクリニックで液体窒素の治療を4回、切除術を1回受けたが症状が改善しませんでした。治療前(写真左)の指は爪の全体にイボに拡がって爪がほぼなくなった状態でした。
(写真右)術後4ヶ月に経過観察の為来院なさりました、こちらの患者さんは爪白癬があり、白癬の内服薬も処方致しました。皮膚と爪の破壊性の増殖をみとめます、このような場合極稀に扁平上皮癌が混じっているため、治療前に病理検査をする場合がります。
両手の多発性のイボ
免疫抑制剤を内服後にウイルス性疣贅を発症した患者さんです。免疫抑制剤はウイルスに対する免疫を抑えるためイボの増殖に収拾がつかなくなっていました。 特殊なケースでしたので慎重に少しずつ治療を致しました。イボは両手の広範囲に広がっており特に右手の人差し指と中指、左手の親指のイボが大きく、増大する速度も速いとのことでした。
右手のイボの術前・術後
右手は小指を除き全ての指にイボが出来ており、特に人差し指と中指に多発していまいした、いままでに頑張って液体窒素の治療を受けていましたが改善傾向がなく、術前の写真には液体窒素の治療で出来た瘢痕が残っていました。
左指の親指の術前
左手には全ての指にイボができていましたが特に親指のイボが大きく、爪を囲むようになっていました。
左手の親指の術前・術後
左手の親指のイボはかなり大きく爪を囲むよう成長していましたが爪の根元の部位が侵されていませんでしたので術後の爪の変形はほとんどありませんでした。(その代わり指は少し小さくなりました)
免疫抑制剤を内服後に悪化した症例でイボの増殖に収拾がつかかない状態でしたが現在はほぼ完治状態になりました。ただし将来的に小さいものがまた出てくるかもしれません。術後の皮膚は薄くて弱いため写真にあるような布テープなどでしばらく保護すると宜しいかと思います。
左踵のイボ
2年間100回以上の液体窒素の治療を実施したが改善しない踵のイボです
術前マーキング
しばらく前に液体窒素の治療を実施したため、イボの周囲に内出血の跡があります、紫色はスキンマーカーといい形成外科用の皮膚に書き込むぺんです。
表層の角質の除去
サージトロンを使用してイボの角質層を除去しました、予想外にあっさりと取れました。
イボの深層へ
上の薄い膜の下にはご覧のような血流と繊維が多い組織があります、これを残らず取る必要があります。
除去後
イボの本体をキレイに取るよ写真の様なツルッと下面が出てきます、イボの経過が長い方はここの部分が凸凹していることがあります。
術後2週間
こちらの患者さんは浸潤療法を行なっていましたが、あまり滲出液が少なく、傷周囲の正常な皮膚の浸軟がほとんどありません、小さな出血による痂皮が有りますが問題ありません。
術後4週間
4週間後です、あっという間に傷が治りました、こちらの患者さんはかなり早く傷が乾きました。
左足底の硬いイボ
左の足底部にある硬いイボです、今までに大きな医療機関でブレオマイシンの局所注射を4回、インターフェロン注射を4回行なっています。
手術前
いろいろな治療を行ったためイボの見た感じも少し違います。正常組織とイボの境界がハッキリし過ぎています。また触診上も硬い印象、場所が平坦な部位で簡単に取れると思っていましたが......
手術後
手術は足の底にめり込んだ石を剥ぎ取る感じになりました、イボが深く浸潤し、正常組織との癒着が激しく、とても出血しやすい状況でした。術後の皮下組織?はイボに押されてかなり凹んだ状態になっていました。いままで経験した一番深かった症例です。
術後1年
一年後、別の部位にイボが出来たとのことで再来院な去った時に写真を取らせて頂きました。
体質や傷が深い場合写真の肥厚性瘢痕になる場合があります。予防的にリザベンや桂枝茯苓丸などを飲んでいただくことも可能です。出来てしまった肥厚性瘢痕に対してはドレニゾンテープやケナコルトの局所注射を実施します。
ブレオマイシン治療歴のある症例について
下の写真はブレオマイシンの治療を6回行った患者さんの術前と術後の写真です。印象的なのはイボが深く奥の方にめりこんでいることです。液体窒素だけの治療歴ではこの様に深くめり込む症例はあまり経験がありません。
両側の手の多数の尋常性疣贅
右手の手背と手掌
仕事で手袋を使用なさっている患者さんの手のイボです、手袋の装着時の摩擦でイボが広範囲に広がってしまいました、指の先端と中指で薬指の間に大きなイボがあります。
術前術後1
範囲が広ため、一度に取れず、また遠方の患者さんのため治療間隔が開き、数度の再発を繰り返しながら治療して行きました。 親指に再発を認めます。
術前術後2
何度かの再発を繰り返しましたがようやく完治しそうな感じになりました、指の間はビジダームが貼りにくいため瘢痕化してしまいました。
こちらの患者さんは仕事で手袋やグローブを使用なさっていまいた、イボが広範囲に広がった理由として手袋、グローブ装着による摩擦が考えられます。
指先のイボ
3年間液体窒素で治療した指先のイボです、改善傾向が無いため当クリニック受診となりました。
手術後、再診にいらっしゃらなかったのですが、術後1年3ヶ月後に別要件でご来院なさいました。やや指先が小さくなっていますが再発はしていません、こちらの患者さんは他に2箇所イボを切除しましたがいずれも再発は認めませんでした。
左親指
左親指のイボです、10年以上前より治療を実施、液体窒素の治療は100回以上なさったそうです、静脈麻酔下で手術実施しました。
治療・前後
大きな合併症や関節の拘縮もなく順調に回復しました。
治療後5週間
ほぼ傷は乾いています、少し白いのは亜鉛華軟膏です。
右足底部(目立たない傷跡)
右足底部のイボです、6ヶ月前に気づき近所の皮膚科で液体質素の治療を8回受けたが、患部がどんどん大きくなり、歩くのに支障が出てきたため星の原クリニック受診。
傷の治りは個人差があり、こちらの患者さんの様によーく見ないと判らない場合もあります。1年半後に別に新しいイボが出来たので治療しました。
右足底部の多発性のイボ(詳細な術後経過)
上の症例と違い、やや傷跡が残った患者さんです。若い女性の方で右足底の多発性のイボ、左の2cm近くの単発性のイボ、手の指の多発性のイボを認めました。5~6年前より100回近く液体窒素の治療を受けましたが病状は進行しました。イボの数が多いた一度での治療は諦めました。
治療前
最大21mmの尋常性疣贅を複数認めます。イボの範囲が広範囲に分布しているため一度に治療すると歩行に支障が出る可能性がありますが、患者さんのご希望で右足底部のイボを一度に切除しました。
治療12日後
大量の浸出液の為、皮膚がフヤケています、傷には一部小出血による赤みを認めます。浸出液が多い時は毎日ビジダームの交換が必要です、この時期は傷の管理がまだ面倒です。傷周りはキレイに管理されており、感染傾向は認めません。
術後27日
浸出液が減少したため、皮膚の浸軟(ふやけ)は軽減しています、小出血もなくなり、ピンク色のきれいな再生組織を認めます。この頃になると毎日ビジダームの交換の必要はありません、痛みの少ないはずです。
術後5ヶ月
傷の赤みと硬結、肥厚性瘢痕を認めます。傷の治り具合には個人差があります。症例20の様にほとんど目立たない場合と、この患者さんの様に赤みと硬結が出来る場合があります。
術後8ヶ月
手術の後は3ヶ月前に比べてやや改善しました、見た目はやや問題ですが患者さん自身は痛みもなく気にならないそうです。 術後の肥厚性瘢痕・ケロイドに対してはイボの再発がないと確認できた時点で内服薬・外用薬・注射で治療可能です。また肥厚性瘢痕の予防に漢方薬を使う場合もあります。
術前に皮下膿瘍を合併していた症例
2−3年前より左足底部の病変に気づき、近所の皮膚科で液体窒素の治療を受けていた、4日前より痛みが発生し抗生物質を処方れる。
初診時
痛みが強いのと皮膚の透けて見える淡い白色の小結節が何かおかしく、皮下膿瘍を考えて排膿を試みましたが、痛みと出血が多くすぐに中止しまし、抗生物質の内服でしばらく様子を見ることにしました。
一週間後
初診時に比べて皮下の白い感じがやや落ち着きました。これ以上は改善しそうに無いので手術にすることにしました。
手術直後
十分な局所麻酔後にイボの切除を始めました、途中大量の排膿を認め、中央の窪みの位置に膿が溜まっていました、この窪みに膿と炎症性の肉芽組織があり、出血し易い状態で、正常組織との境界が結局判別出来ませんでした。
術後2日
大量の浸出液を認めます、中央の窪みは止血専用の綿を詰めています。
術後37日
傷はほぼ乾きました、中央の凹みもなくなり、感染や再発傾向はありません。 尋常性疣贅と皮下膿瘍を合併した、珍しい症例です。
右足底部の大きなイボ
1年半前に発症し、液体窒素を10回、サリチル酸ワセリンとオキサロール軟膏、ヨクイニン内服で治療していましたが改善しないため御遠方より来院しました、御遠方のため通院制限されるため、最初からサージトロンで切除を行いました。
術後は施術範囲が大きく、また荷重される場所ですので、しばらくは痛みが問題となりましたが、経過は良好で術後三ヶ月の再診時では再発傾向は認めませんでした。
6歳時の左母趾
6歳時の左の母趾ので10ヶ月前に発症し、近所の皮膚科で20回液体窒素の治療を受けていましたが、改善しないため当院受診となりました。
術前
術後二日後
術後2ヶ月
傷は完治、爪も切れに生えてきました。
- 【尋常性疣贅・ウイルス性イボ】目次
- イボとは
- 当クリニックのイボの治療方針
- サージトロンによるイボ切除
- 症例写真
- 浸潤療法
- 術後の経過と管理
- 治療料金表
- 術後のトラブルと再発
- レーザーによるウイルス性疣贅の治療