非常に短時間の間に高いピークパワーでレーザーを照射する方法をQスイッチ付きレーザーといいます。一般に照射時間(パルス幅)が短くなるとレーザーの照射による発熱が少なくなるため、熱傷のリスクが少なくなります。
ナノ秒レーザー or ピコ秒レーザー
当院には2台のQスイッチ付きレーザーがあります、1台はナノ秒レーザーのMedlite C6でもう1台はピコ秒レーザーのPicoWayです。
532nm、1064nmの2種類の波長のレーザーを照射できます、照射時間(パルス幅)は(6 n秒 = 0.000006秒)になり、ナノ秒Qスイッチ付きレーザーでもっともパルス幅が短いレーザーです、基本的には10日間カサブタが出来ます。
532nm、785nm、1064nmの3波長のレーザーを出力できます、照射時間がナノ秒レーザーより更に短くなり、レーザー照射による熱作用がほとんどありません、刺青の治療には他のレーザー機材より遥かに優れています、真皮の色素病変の太田母斑や後天性真皮メラノサイトーシスなど深いシミの治療へ応用され始めています。
3種類の波長(1064nm、785nm,532nm)を選択可能でシミの深さに応じて治療が可能です。
Qスイッチレーザーの治療対象は以下に3つになります。
局所型の表皮のシミに関してはピコ秒レーザーの優位性はハッキリと致しませんが、刺青の治療はピコ秒レーザーの優位性は明らかです、後天性真皮メラノサイトーシスや太田母斑は785nmのピコ秒レーザーで治療を行います。
パルス幅について
パルス幅とは照射時間に相当します、下の図は略図になります、パルス幅が短いとレーザーのピークパワーが高くなります、イメージとしては明るい光を瞬間に照射する感じになります。パルス幅短くなりピークパワーが高くなるとより深くとどき、対象物を熱ではなく衝撃波で破壊するようになります。
ロングパルスレーザーが豆電球でQスイッチレーザーのナノ秒レーザーは写真のフラッシュランプに相当します、ピコ秒レーザーはもっと明るいフラッシュランプと言ったところでしょうか? 下の略図はかなり簡略化しています、実際の照射時間はロングパルスとナノ秒レーザーでは10万倍異なります。
症例写真
最も一般的な治療対象は表皮のシミです、刺青や真皮のシミ(ADM)はロングパルスレーザーでは火傷になりますのでQスイッチ付きレーザーでしか治療出来ません。
治療機材・その他 | シミの種類 | 治療方法 |
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